自ら学ぶ力を養成するために、教室で思考・判断・表現の活動を充実させたいものです。しかし、生徒にデジタル機器を持たせ、プログラム教材やマルチメデイアなどを活用するだけでは、深い学びに程遠いことが分かってきました。
日々の授業で、考えて、表現することが欠かせないはずだと考えた発表者が、コンピュータネットワークを使って知識学習を深い学びに結びつける授業実践をご紹介いたします。
実施時間 & 参加パスコード
8/21(土) 10:00 – 11:00プログラム紹介
従来型の知識基盤の授業を
・Google Classroom(GC)による応対、対話化
・プロジェクト学習による探求化 によってアクティブ-ラーニング(AL)化 する授業実践を紹介します。
探求型の授業には知識の習得に加えて、その応用のために相応な時間が必要です。充実した探求活動を実現するためには知識面の学習は疎かにできず、内容科目における実のある学びには適切な時間配分が欠かせません。
そこで、知識を扱う日々の授業では、学習内容をモジュール化し、GCを活用して時間節約をなして、探求活動の時間を確保します。これは同時に、日々の授業で表層レベルのAL活動を行うこととなり、深層レベルのALの準備となります。
探求活動はテーマに沿って、個人、グループによる、探索、討論、表現などの活動を行います。 CAIによって相互にテキストやイメージを交換することで、学びの改革を進めます。
参加者へのメッセージ
知識・技能だけでなく、思考力・判断力・表現力を重視して、自ら学ぶ力を養成しようとする「学びの改革」が始まりました。
教壇の先生たちの間では、理想は分かるが、戸惑いの中、思案が続いているのが実態ではないでしょうか。調べ物をさせて発表させるだけでは深い学びにならないし、生徒はいち早く「正しい答え」を得ようとします。
深い学びには知識の前提が不可欠です。ですから、学びの改革の実現には知識学習と思考・判断・表現などの応用的な学習とのバランスが必要なのですが、この点では、発表者は長年悩み続け、試行錯誤してきました。
たどり着いたのは、知識学習そのものを対話的で活動的なものにして能動化することで、生徒を活性化させると同時に所要時間を短縮して、より深いレベルの応用的な学習につなげることでした。
個人的な試みにすぎませんが、先生たちの授業改善にお役に立てれば幸いです。
登壇者
元 スイス公文学園高等部校長 渡邉 博司 様