スクールソーシャルワーカー(SSWr)が教育福祉職として制度化されて10年余りになりますが、その役割が教師に知られておらず、十分な活用がなされていません。本プログラムでは、教師とSSWrの協働について、研究者・教師・SSWrの三者の立場からお話しし、皆さんと考えていきます。
実施日時
2022年8月6日(土) 10:00 – 11:00
プログラム紹介
スクールソーシャルワーカー(SSWr)は、学校教育法施行規則に位置付けられ、「チーム学校」や「生徒指導提要」でも不登校・非行・家庭問題などに対して、専門性をもって解決を図っていく教育福祉職とされています。しかし、SSWr制度導入から10年以上経つものの、いまだスクールカウンセラーとの違いや、どのような場面でSSWrにお願いしたらいいかわからない、という声も多く、問題が大きくなってからの「連携」で解決まで時間がかかる実態もあります。わたしたちは、SSWrについて学校現場にもっと周知していただきたい、教育職と福祉職の協働のあり方をもっと深めていきたいという思いで、「教師とSSWrの協働のための学習会」を行ってきました。
今回は、子どもの人権の研究者より「教師とSSWrの協働の概要」、元中学校教師より「SSWrとの協働の体験」、SSWrより「福祉の立場から見た子どもの実態・協働のあり様」をお話しし、皆さんと考えていきたいと思います。
コロナ禍が続く中で、不登校児童・生徒の数が急激に増えています。また、家庭の状況も厳しさが増していて、教師だけでは支えきれない子どもたちが増えつつあります。この機会に、先生方にSSWrという職を知っていただき、協働のあり方を考える機会となればと願っています。
登壇者
- 喜多明人 先生(早稲田大学名誉教授、NPO法人学校安全全国ネットワーク代表)
- 松林陽子 様(一般社団法人子ども・若者応援団 寺子屋みらい講師、元公立中学校教師)
- 竹村睦子 様(一般社団法人 子ども・若者応援団 代表理事、都立高校・附属学校SSWr、自治体SSWrスーパーバイザー)
参加者へのメッセージ
現在、コロナの影響で、教育現場は今まで以上に疲弊しています。多様化・複雑化した子どもたちの実態を教師がすべてを抱え込むのではなく、違う視点をもった福祉職であるSSWrとの協働して解決に向かえるよう、一緒に考えていきましょう。