8月1日(月)
テーマ: テクノロジー×個別最適・協働的な学び
明治維新から始まった近代学校教育は、1990年代の情報革命によってその在り方が問われるようになりました。教育観や教師観など多くの事象に対しての問いかけも行われています。私たちの生きる社会は、農業革命・産業革命に続く第3の革命期と言えるでしょう。
産業革命が機械や機器などのハードの力で動く「機械の時代」をもたらしたのに対して、情報革命は人の価値観や思考力などをはじめとするソフトの力で動く「人の時代」をもたらしたと言うことができます。つまり、「個の時代」が到来しました。「自分」や「個性」を今まで以上に強く問われるようになってきています。
この社会構造の変化の中で、学校教育における不易流行の批判的検討を踏まえ、ICTなどの情報ツールの活用によって情報革命の産物をうまく生かし、「個の時代」に合った新しい学校教育の姿を描き出す、まさに温故知新の姿勢が重要だと考えられます。テクノロジー等の活用により、個別最適・協働的な学びを掛け合わせることによって、より良い「個」が育まれる学校教育の姿はどのようなものでしょうか?本プログラムではこの問いを、個別最適・協働的な学びという観点で検討し、より良い学校教育について考えるきっかけを創り出します。
時間 | プログラム名:講師 | |
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18:00-18:50 | 個別最適・協働的な学びの可能性と今後の課題 奈須正裕 先生(上智大学総合人間科学部教授) | |
19:00-19:50 | AI時代の学習を考える 〜成績向上にAIをどう使うか〜 竹内孝太朗 様(モノグサ株式会社) | |
20:00-20:50 | 個別最適な学び・協働的な学び―テクノロジーの可能性― 合田哲雄 先生(内閣府(科学技術・イノベーション推進事務局)審議官) | |
8月2日(火)
テーマ: 2030年の英語教育を考える
「グローバリゼーション」という言葉が登場し、今では使い古された言葉のようになりました。いま、まさにこの瞬間も「グローバリゼーション」は進行し、経済的には全地球規模での市場の形成と発展を遂げています。「グローバリゼーション」への対応は一つの目的にすぎませんが、日本における英語教育改革は多様な目的や意義のもとで様々な取り組みが栄枯盛衰を遂げ、その教育論や教育観は百花繚乱と言えるでしょう。この状況において、改めて2030年の英語教育とはどのような実践か、という観点で未来の英語教育を描くことにより、日本の英語教育にとっての大切な要素、そして実践を整理して提起します。
時間 | プログラム名:講師 | |
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10:00-11:00 | 校内英語スピーキングテストにおける現状と今後 小泉利恵 先生(清泉女子大学言語教育研究所教授) | |
11:20-11:50 | 米国大学「教育学研究科」が今後の日本の英語教育にどう貢献するのか? 米国大学の最新入試事情 呂敏華 様(テンプル大学ジャパンキャンパス 大学院教育学研究科 / アカデミック・イングリッシュ・プログラム (兼務) エグゼクティブディレクター) | |
13:00-14:00 | 英語教育とICT活用-2030年の授業を構想する- 石井雄隆 先生(千葉大学教育学部・大学院教育学研究科准教授、理化学研究所革新知能統合研究センター客員研究員) | |
14:10-14:40 | 生徒と学び続ける英語教師-実践的な英語力の習得に繋げる授業とTOEIC Programの活用- 江原美明 先生(武蔵野大学 教育学部 教育学科 特任教授) | |
14:50-15:50 | 活動型英語授業を実現するアクティブイングリッシュプログラム 安河内哲也 先生(一般財団法人実用英語推進機構 代表理事) | |
16:00-16:30 | Creating effective English tests (良質な英語テストの作り方) Michael Todd Fouts 様(公益財団法人日本英語検定協会 総務部PRアンバサダー) | |
16:40-17:10 | AIアプリを使用した小学校での英語活動・授業におけるギガスクール 構想でのデジタル(アプリ)とアナログの融合授業 門勝視 様(株式会社ECC) | |
18:00-18:50 | 英語教育改革の全体像と指導・評価 -新学習指導要領に対応した英語教育を実践する- 向後秀明 先生(敬愛大学英語教育開発センター長、国際学部国際学科教授) | |
19:00-19:50 | 先生と生徒のための‘’英語4技能対応授業‘’実現AIツールトレパで『英語の学びをイノベーションする』 三堀将寛 様(株式会社デジタル・ナレッジ 文教ソリューション事業部シニアコーディネータリーダ) | |
20:00-20:50 | 英語教育の意義 (why) ・原則 (what) ・指針 (how) :AI時代の再定義 柳瀬陽介 先生(京都大学 国際高等教育院 附属国際学術言語教育センター(英語教育部門) 教授) | |
8月3日(水)
テーマ: 探究学習の理念を実践し評価する
「探究学習」は、生徒自身が学び方を身に付け、学びの面白さを経験するための重要な機会だと考えられます。私たちの生きる社会は、より一層決まった答えのない社会になっています。学習指導要領が検討された当初、ニュー・ノーマル時代の到来は想定されていませんでした。より先行き不透明な時代になっています。この社会の中で子供たちがより良い人生を歩むためには、多様な人とのかかわりや経験を通して自ら学び、実践し、また学び・・・というサイクルを自分の力で回すことのできる力、つまり、より良い人生や社会を自ら創る力を身に付けることが重要ではないでしょうか。「探究学習」がこの課題に対して大きな役割を果たすと考えられます。
「探究学習」の理念に立ち返り、実践を考えること、そして子どもたちが適切なフィードバック(評価)を得、自らの学習を深め、さらには人生を主体的に築いていくことのできる力を育むためには、私たちはどのようなことを学ぶ必要があるのでしょうか?第一線で活躍する識者と考えます。
時間 | プログラム名:講師 | |
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18:00-18:50 | 探究学習の理念と実践 池谷陽平(たいそん) 先生 (追手門学院中・高等学校/探究Driver(探究科主任)) | |
19:00-19:50 | 探求×VRで学びの体験量の増加と質の向上を目指す 増田秀仙 様(SOLIZE株式会社 ビジネスインキュベーション事業部 xRクリエーション部 部長) | |
20:00-20:50 | 探究学習の指導と評価 西岡加名恵 先生(京都大学大学院教育学研究科・教授) | |
8月4日(木)
テーマ: GIGAスクールと教育ICTは学校教育をどのように変えるのか
今日の社会は農業革命、産業革命に次いだ第三の革命期と言われています。農業革命が農業社会を生み出し、産業革命が工業社会を生み出したように、情報革命は高度情報社会、そして知識基盤社会を生み出しました。私たちが生きる社会は、この大きな変化のうねりの中から生み出された新しい社会です。高度情報社会が生み出した様々なテクノロジーは学校の在り方、そして運営など様々なところに影響を与えています。GIGAスクールが始まる中で、改めてGIGAスクールと教育ICTは学校教育をどのように変えるのか、そしてその利活用についてお話をいただきます。
時間 | プログラム名:講師 | |
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18:00-18:50 | GIGAスクールで何が変わるのか 平井聡一郎 先生(株式会社情報通信総合研究所特別研究員) | |
19:00-19:50 | 校務支援システムは20年古い!スタートアップによる学校変革システムのビジョン(時間割の自動作成や探究学習サポートAIなど) 常盤瑛祐 先生(株式会社SUNBLAZE Founder, CEO、星の杜中高DXディレクター, 非常勤講師) | |
20:00-20:50 | GIGAスクールの波をうまく乗りこなす-カギは学校日常のデジタル化- 豊福晋平 先生 (国際大学グローバルコミュニケーションセンター准教授・主幹研究員) | |
8月5日(金)
テーマ: Project-based Learningの意義と実践
一元的な価値観や目標や能力を育み、統制していく教育モデルではなく、互いの違いを認め、異なる個性や能力を創出し、相互に創発させていく教育モデルが今後ますます必要になってきています。一元的な目標や価値観に向かう「収束型教育」から、目標や価値観を多元的に生成する「発散型教育」への移行が進められています。自らの問題意識などから内発する実践と他者とのかかわりを通じて学び、育つ教育です。その1つの実践例として、Project-based Learningを扱います。
時間 | プログラム名:講師 | |
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18:00-18:50 | Project-based Learningの理論と実践 田中茂範 先生(慶應義塾大学名誉教授、PEN言語教育サービス代表) | |
19:00-19:50 | 中学校・高校におけるICTツールの有効活用 中川一史 先生(放送大学教授) | |
20:00-20:50 | Project-based Learningの可能性-2030年の社会を見据えて- 鈴木寛 先生(東京大学公共政策大学院・慶應義塾大学政策・メディア研究科教授) | |