2022プログラム一覧

8月1日(月)

テーマ: テクノロジー×個別最適・協働的な学び

 明治維新から始まった近代学校教育は、1990年代の情報革命によってその在り方が問われるようになりました。教育観や教師観など多くの事象に対しての問いかけも行われています。私たちの生きる社会は、農業革命・産業革命に続く第3の革命期と言えるでしょう。

 産業革命が機械や機器などのハードの力で動く「機械の時代」をもたらしたのに対して、情報革命は人の価値観や思考力などをはじめとするソフトの力で動く「人の時代」をもたらしたと言うことができます。つまり、「個の時代」が到来しました。「自分」や「個性」を今まで以上に強く問われるようになってきています。

 この社会構造の変化の中で、学校教育における不易流行の批判的検討を踏まえ、ICTなどの情報ツールの活用によって情報革命の産物をうまく生かし、「個の時代」に合った新しい学校教育の姿を描き出す、まさに温故知新の姿勢が重要だと考えられます。テクノロジー等の活用により、個別最適・協働的な学びを掛け合わせることによって、より良い「個」が育まれる学校教育の姿はどのようなものでしょうか?本プログラムではこの問いを、個別最適・協働的な学びという観点で検討し、より良い学校教育について考えるきっかけを創り出します。

時間プログラム名:講師
18:00-18:50個別最適・協働的な学びの可能性と今後の課題
奈須正裕 先生(上智大学総合人間科学部教授)
19:00-19:50AI時代の学習を考える 〜成績向上にAIをどう使うか〜
竹内孝太朗 様(モノグサ株式会社)
20:00-20:50個別最適な学び・協働的な学び―テクノロジーの可能性―
合田哲雄 先生(内閣府(科学技術・イノベーション推進事務局)審議官) 

8月2日(火)

テーマ: 2030年の英語教育を考える

 「グローバリゼーション」という言葉が登場し、今では使い古された言葉のようになりました。いま、まさにこの瞬間も「グローバリゼーション」は進行し、経済的には全地球規模での市場の形成と発展を遂げています。「グローバリゼーション」への対応は一つの目的にすぎませんが、日本における英語教育改革は多様な目的や意義のもとで様々な取り組みが栄枯盛衰を遂げ、その教育論や教育観は百花繚乱と言えるでしょう。この状況において、改めて2030年の英語教育とはどのような実践か、という観点で未来の英語教育を描くことにより、日本の英語教育にとっての大切な要素、そして実践を整理して提起します。

時間プログラム名:講師
10:00-11:00校内英語スピーキングテストにおける現状と今後
小泉利恵 先生(清泉女子大学言語教育研究所教授)
11:20-11:50米国大学「教育学研究科」が今後の日本の英語教育にどう貢献するのか?  米国大学の最新入試事情
呂敏華 様(テンプル大学ジャパンキャンパス 大学院教育学研究科 / アカデミック・イングリッシュ・プログラム (兼務) エグゼクティブディレクター)
13:00-14:00英語教育とICT活用-2030年の授業を構想する-
石井雄隆 先生(千葉大学教育学部・大学院教育学研究科准教授、理化学研究所革新知能統合研究センター客員研究員)
14:10-14:40生徒と学び続ける英語教師-実践的な英語力の習得に繋げる授業とTOEIC Programの活用-
江原美明 先生(武蔵野大学 教育学部 教育学科 特任教授)
14:50-15:50活動型英語授業を実現するアクティブイングリッシュプログラム
安河内哲也 先生(一般財団法人実用英語推進機構 代表理事)
16:00-16:30Creating effective English tests (良質な英語テストの作り方)
Michael Todd Fouts 様(公益財団法人日本英語検定協会 総務部PRアンバサダー)
16:40-17:10AIアプリを使用した小学校での英語活動・授業におけるギガスクール 構想でのデジタル(アプリ)とアナログの融合授業
門勝視 様(株式会社ECC)
18:00-18:50英語教育改革の全体像と指導・評価
-新学習指導要領に対応した英語教育を実践する-
向後秀明 先生(敬愛大学英語教育開発センター長、国際学部国際学科教授)
19:00-19:50先生と生徒のための‘’英語4技能対応授業‘’実現AIツールトレパで『英語の学びをイノベーションする』
三堀将寛 様(株式会社デジタル・ナレッジ 文教ソリューション事業部シニアコーディネータリーダ)
20:00-20:50英語教育の意義 (why) ・原則 (what) ・指針 (how) :AI時代の再定義
柳瀬陽介 先生(京都大学 国際高等教育院 附属国際学術言語教育センター(英語教育部門) 教授) 

8月3日(水)

テーマ: 探究学習の理念を実践し評価する

 「探究学習」は、生徒自身が学び方を身に付け、学びの面白さを経験するための重要な機会だと考えられます。私たちの生きる社会は、より一層決まった答えのない社会になっています。学習指導要領が検討された当初、ニュー・ノーマル時代の到来は想定されていませんでした。より先行き不透明な時代になっています。この社会の中で子供たちがより良い人生を歩むためには、多様な人とのかかわりや経験を通して自ら学び、実践し、また学び・・・というサイクルを自分の力で回すことのできる力、つまり、より良い人生や社会を自ら創る力を身に付けることが重要ではないでしょうか。「探究学習」がこの課題に対して大きな役割を果たすと考えられます。

 「探究学習」の理念に立ち返り、実践を考えること、そして子どもたちが適切なフィードバック(評価)を得、自らの学習を深め、さらには人生を主体的に築いていくことのできる力を育むためには、私たちはどのようなことを学ぶ必要があるのでしょうか?第一線で活躍する識者と考えます。

時間プログラム名:講師
18:00-18:50探究学習の理念と実践
池谷陽平(たいそん) 先生
(追手門学院中・高等学校/探究Driver(探究科主任))
19:00-19:50探求×VRで学びの体験量の増加と質の向上を目指す
増田秀仙 様(SOLIZE株式会社 ビジネスインキュベーション事業部 xRクリエーション部 部長)
20:00-20:50探究学習の指導と評価
西岡加名恵 先生(京都大学大学院教育学研究科・教授) 

8月4日(木)

テーマ: GIGAスクールと教育ICTは学校教育をどのように変えるのか

 今日の社会は農業革命、産業革命に次いだ第三の革命期と言われています。農業革命が農業社会を生み出し、産業革命が工業社会を生み出したように、情報革命は高度情報社会、そして知識基盤社会を生み出しました。私たちが生きる社会は、この大きな変化のうねりの中から生み出された新しい社会です。高度情報社会が生み出した様々なテクノロジーは学校の在り方、そして運営など様々なところに影響を与えています。GIGAスクールが始まる中で、改めてGIGAスクールと教育ICTは学校教育をどのように変えるのか、そしてその利活用についてお話をいただきます。

時間プログラム名:講師
18:00-18:50GIGAスクールで何が変わるのか
平井聡一郎 先生(株式会社情報通信総合研究所特別研究員)
19:00-19:50校務支援システムは20年古い!スタートアップによる学校変革システムのビジョン(時間割の自動作成や探究学習サポートAIなど)
常盤瑛祐 先生(株式会社SUNBLAZE Founder, CEO、星の杜中高DXディレクター, 非常勤講師)
20:00-20:50GIGAスクールの波をうまく乗りこなす-カギは学校日常のデジタル化-
豊福晋平 先生
(国際大学グローバルコミュニケーションセンター准教授・主幹研究員)

8月5日(金)

テーマ: Project-based Learningの意義と実践

 一元的な価値観や目標や能力を育み、統制していく教育モデルではなく、互いの違いを認め、異なる個性や能力を創出し、相互に創発させていく教育モデルが今後ますます必要になってきています。一元的な目標や価値観に向かう「収束型教育」から、目標や価値観を多元的に生成する「発散型教育」への移行が進められています。自らの問題意識などから内発する実践と他者とのかかわりを通じて学び、育つ教育です。その1つの実践例として、Project-based Learningを扱います。

時間プログラム名:講師
18:00-18:50Project-based Learningの理論と実践
田中茂範 先生(慶應義塾大学名誉教授、PEN言語教育サービス代表)
19:00-19:50中学校・高校におけるICTツールの有効活用
中川一史 先生(放送大学教授)
20:00-20:50Project-based Learningの可能性2030年の社会を見据えて
鈴木寛 先生(東京大学公共政策大学院・慶應義塾大学政策・メディア研究科教授) 

8月6日(土)

時間 プログラム
10:00-11:00 A:【招待講演】探究学習とカリキュラム・マネジメント-より豊かな学びを創造するには
(田村学先生/國學院大學人間開発学部初等教育学科教授、文部科学省視学委員)
B:スポーツコーチング・ラボ
(スポーツコーチングイニシアチブ)
C:テセレーションで楽しむ数学探究
(日本テセレーションデザイン協会)
D:スクールソーシャルワーカーって何?ー教師だけで抱え込まないための協働のあり方ー
(一般社団法人 子ども・若者応援団 教師とSSWrの会)
E:「直訳では伝わらない意外な数学英語たち」著者による数学英語の話
(馬場博史 先生/ドルトン東京学園中等部高等部指導教諭)
11:20-12:20 A:【招待講演】デジタル時代の学びと学校教育
(前田康裕先生/熊本大学特任教授)
B:日本版『SISU』教育の実践事例
(一般社団法人マグネットプレイス)
C:Feel度Walkで「度」アップ
(We are Generators!)
D:なぜ自己肯定感とウェルビーイングが個別最適化と子どもたちの未来を切り開くのか
(NPO法人日本ピーススマイル協会)
E:探求学習のつくり方~SDGsを自分ゴト化するために何が必要か?
(こども国連環境会議推進協会)
13:20-14:20 A:【パネルトーク】学校教育と教育アントレプレナーシップ
(炭谷俊樹先生・矢萩邦彦先生・池田哲哉先生・鹿又悟先生)
B:現代の課題を扱う授業の必要性
(原口栄一 先生/鹿児島市立谷山中学校教諭)
C:小学校の理科実験 成功のコツ
(宮内主斗 先生/理科実験の教科書作成委員会)
D:自分の価値を高めて世界で活躍できる人材を育成する教育を作る
(菊池章吾 様/株式会社ジプロス)
E:教育現場での学習ログ活用動向と将来可能性
(宮坂直 様/スタディプラス株式会社)
14:40-15:40 A:【招待講演】多様性が活きる教育を学校で実践するには―インクルーシブ教育とスペシャルニーズ・エデュケーション(特別支援教育)の視点で―
(日野公三先生/明蓬館高校校長・理事長)
B:大学入試改革と共通テスト解説
(田嶋裕先生/アロー教育総合研究所 所長)
C:不確実な時代を主体的に生きる力を身に付けるプロティアンキャリア教育
(内田雅和先生/三田国際学園中学校・高等学校中学教頭)
D:かえつ有明の探究体験!
(かえつ有明中・高等学校)
E:3Dプリンターの魅力
(関西学院千里国際中等部・高等部)
16:00-17:00 A:【招待講演】教育の自由と教育における自由—オランダから公教育の課題を考える
(リヒテルズ直子先生/日本イエナプラン教育協会特別顧問)
B:探究学習をどのように評価するか―現場の実践事例―
(田村幹樹先生/青翔開智中学校・高等学校主幹教諭)
C:「自殺」について~生徒・教師・保護者・地域の立場から解決策を編み出す~
(学校法人創志学園 創志学園高等学校 2年生教育系探究チーム)
D:Compassionate Systems Framework 体験ワークショップ
(Compassionate Systems Framework in Japan)
E:対話や学びが深まる「問い」のつくり方講座 基礎編
(こども国連環境会議推進協会)

8月7日(日)

時間 プログラム
10:00-11:00 A:【招待講演】多文化共生とグローバル・シチズンシップ
(辰野まどか先生/GiFT(グローバル教育推進プロジェクト)代表理事)
B:ワクワク・チャレンジ・創造のゆめしま海道で夢つなぐ人になる〜弓削高校魅力化プロジェクト5年のまなび〜
(弓削高校魅力化プロジェクト)
C:「GIGAスクール」のネクスト・ステップへ ~アンケートフォームとBIツールを活用した「教育データの蓄積・分析・活用」実践報告~
(西村陽介先生/草津市立志津小学校)
D:<困難>を抱える子どもの支援に挑む、大学内センターの取組みについて
(東京学芸大学こどもの学び困難支援センター)
E:幼児教育+イエナプラン=新しい学校教育~個別最適・協働的な学びの一考察~
(学校法人ろりぽっぷ学園)
11:20-12:20 A:【招待講演】学び続ける学校づくり―みんなで描く、未来の学校・社会づくり―
(木村泰子先生/大阪市立大空小学校初代校長)
B:今からできる!教師の働き方改善
(乾倫子先生・庄子寛之先生・江澤隆輔先生)
C:GIGAスクール構想×〇〇=2030年の学校教育!?
(吉岡拓也様/神戸市教育委員会事務局学校教育部教科指導課指導主事)
D:U29の若手が考える、今の学校の課題と理想の教育〜元不登校の教員×スタンフォード進学教員〜
(EdFuture)
E:〜哲学する授業〜「探究型学習」に対応したアクティブラーニングで「学習する組織」への奮闘記
(ワオ高等学校)
13:20-14:20 A:【パネルトーク】新しい教育の形
(大河内薫先生・庄子寛之先生・葉一先生)
B:未来の先生を支えるリーダーシップ~子供達を支える「大人の成長」に向けて~
(横田洋和様/戸田市教育委員会)
C:体育DX最前線ー未来の体育を創造するー
(体育ICT研究会)
D:対話を通じた学校づくりと先生方のチームづくり〜日本の学校での取り組み実践、海外事例から学ぶ〜
(NPO法人 学校の話をしよう)
E:働き方改革 ~部活動の完全外注への取り組み~
(日野田昌士先生・高橋孝介先生/聖学院中学校高等学校)
14:40-15:40 A:【招待講演】みんなの「今」を幸せにする学校と教育行政
(遠藤洋路先生/熊本市教育長)
B:「総合的な学習の時間×探究学習×キャリア教育」-学校教育における探究学習の可能性を“探究”する-
(兵庫教育大学附属中学校)
C:生徒の「資質・能力」を伸ばすための日々の小さなイノベーション
(酒井英之先生/元神奈川県立川崎高校英語科教諭)
16:00-17:00 A:【招待講演】未来の学校組織マネジメント
(住田昌治先生/学校法人湘南学園 学園長)
B:【招待講演】生徒と先生が輝く学校づくり
(妹尾昌俊先生/教育研究家、学校・行政向けアドバイザー)
C:もう不登校で悩まない!おはなしワクチン
(びーんずネット)
D:身体で育むコミュニケーションー自己から他者へ、社会へ繋がる学びー
(追手門学院中高等学校 表現コミュニケーションコース)
E:未来の教育設計図ーAI時代にこそ「生命知」を羅針盤にー
(大迫弘和様、松田雄馬様)